二子山・中央稜

2009年10月24日


紅葉した西岳


10月24日(土) くもり
登山道入口(8:50)〜西岳中央稜取り付き(11:10)〜西岳中央稜終了点(14:10) 〜西岳山頂(14:35)〜登山道入口(15:20)

 晴天の天気予報とは違ってモヤっぽいの中、登山道入口に着くと車は他に2台。 股峠分岐に上がり、反対側に少し下って二人でウロウロしながら取り付きを探す。 ネットで調べた取り付きの目印である赤いドラム缶を目指して行くと、パートナーから見つけたとの声。 そこには赤い一斗缶。ドラム缶を上まで上げるはずないよね、と言いながら準備。

 自分がリードでスタートするが、足元は不安定で、岩も少しかぶっていて大変厳しい。 それでも15mほど上がるが、それ以上は次のピンが遠く、トップを交代してもらう。 パートナーも同じところで行き詰まり、A1でも抜けられず敗退。。。

自分がビレーしている途中、4人ほどが後ろを通り過ぎて行った。 二人でグッタリしょんぼりしながら行ってみると、赤いドラム缶と広いテラスと階段状の岩。。。 肉体的にも精神的にも疲れ切った状態からの再スタートとなった。

1ピッチ目(40m/W:リード)
始めは簡単な階段状の岩を登っていく。
石灰岩は手にしっとりする感じ。
上の右に移るところは上がギザギザしたフレーク状の岩をつかみながら。
立ち木を外から回り込み少し上がると広いテラスとしっかりしたビレー点。
左にはキレイなロウソク岩が見える。

2ピッチ目(30m/W:セカンド)
前のパーティが抜けるのを待ってスタート。
トップは凹角左のフェースを行き、一段上がったところも右のルンゼに入らず そのまま左側から直登。
下から見ていると結構すんなり最後の出口を直登していたが、乗り上がるとこ ろは少し緊張。
少し狭いビレー点に着くがここも安定している。

3ピッチ目(40m/X:リード)
核心のピッチ。一段上がってクラックへ。
足をしっかり突っ込めば結構ホールドがあるでグイグイ登ることが出来る。
途中はあまりピンがないのでカムを3つほど決めながら上がる。
出口はやはり難しい感じ。右の石灰岩のボコボコしたフェースが細かい。
フェース右下のくぼみに右足を上げ、体を左の壁を使って少しズリ上げるとすんなりいく。
上のガバをつかんで抜けるとあとは簡単。
広いテラスの立ち木2本で支点を作り、後続を迎える。

4ピッチ目(30m/V:セカンド)
前の大きな岩群を右下から左上していく。
ここからは簡単となる。

5ピッチ目(25m/V:リード)
特に問題なく上がっていくだけ。
途中のルンゼの左側にしっかりした支点があり、ちょっと短いがここで切る。
ビレー点から下を見ると3ピッチ目、4ピッチ目のテラスが段になって見え、結構な高度感を味わえる。

6ピッチ目(40m/V:セカンド)
支点の左から緩やかな登り。
ロープの流れを考え、ビレー点から見える、前の岩群の上で切ることにする。
下の大テラスに後続のパーティが見える。

7ピッチ目(25m/U:リード)
最終ピッチ。 階段状の草木が多い斜面をサクサク上がる。
途中、支点を取る必要もなく稜線まで。
稜線上の岩にはしっかりした終了点があり、後続を迎えて終了となる。


 終了点でロープ・ギヤ等をしまい、誰もいないモヤのかかった西岳山頂でゆっくり食事をし、北面から股峠へと下った。

 今回は二人とも初めての二子山だった。 取り付くまでに時間を無駄にしてしまったが、前後に数人がいただけで、のんびりとした登攀だった。 岩は全体的につかみ易く、どんどん上がれる感じ。支点もピカピカのペツルが 多く、各テラスも十分広いのでゲレンデに近い。 4ピッチ目以降は簡単過ぎるが、核心の3ピッチ目はリードして面白かった。



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