5/26-28 涸沢北穂東稜、他

北穂東稜にY田、K井、Y本で行ってきました。26、27と好天に恵まれ残雪の涸沢の絶景と東稜の快適な登攀を楽しむことができました。また人も少なく静かな涸沢を満喫してきました。またS井は26~27でスキートレ、K口は27~28でリハビリ目的で参加しました。

5/26(土)
620上高地発  950横尾  1030本谷橋  1330涸沢

前日夜9時に横浜を出て1時半沢渡着、仮眠後タクシーで上高地に入る。
この時期は水が多く雪を被った穂高をバックに新緑が美しい
若干雲があるが青空が見え、快方に向かっていることがわかる
昔を思い出しながら涸沢へのトレイルを辿る
本谷橋からは雪渓となり二股を涸沢に向かう
と穂高の雪の稜線が見え始める

涸沢のキャンプサイトには7張程しかテントがなく静かだ
テント設営後斜面を選んで滑落停止を行い明日に備えた。

5/27(日)
530BC発  800東稜のコル  1000ゴジラの背終了点  1050北穂山頂 1230BC着

この時期は日が長く4時半には明るくなる。今朝は雲ひとつない快晴だ
雪は柔らかいが一応アイゼンをはいてY本さんをトップに北穂沢に向かう。
ゴルジュの上でトレースからはずれ東稜に向かう
早めに稜線に出るため右側のルンゼを詰めて東稜に上がると槍から表銀座の稜線と視界が広がり、青空に東稜が伸びている。

 

リッジ通しのルートを取り気持ちのいいナイフ
リッジを2か所ほど抜けるとギャップの先に4m
程の岩場に突き当たる ゴジラの背の核心部
ロープをだし先行パーティの通過を待ってY本リード で取りつく。
壁から岩稜、ナイフリッジを50mロープ一杯伸ばしたところでピッチを切り、Y田がリードで更に10mほど進むと 懸垂支点のある岩頭に出る。クライムダウンで雪面に降りるとコルになり
ゴジラの背を抜けた


ここからは雪面を上がり北穂の小屋に上がる
誰もいない無風快晴の山頂で展望をゆっくり
楽しみ 北穂沢から涸沢に下った。
時間があったので涸沢小屋のテラスで祝杯をあげた。
今日下山予定のS井は下山していた、涸沢カールの滑降を十分楽しんだようだ
今日はK口がリハビリ山行で入山してくる。ヒュッテのテラスで待っていたが雲が広がり始め、雨も降り始めたためテントに退却。K口も無事についたところでK井さんのおいしいキムチ鍋で宴会となった。

5/28(月)
700涸沢発  845横尾  1115上高地


昨夜は雷雨で朝には何とかあがったが2600m付近までガスが下がっており穂高の稜線は雲の中だった。
下山は時折薄日のさす中上高地まで下り、タクシーに乗ったところで雷雨となった。
記:Y田

感想:Y本
私にとって”初!涸沢”でした。涸沢は何度も耳にし、いい場所だということや とても混雑するなどいろいろ聞いてはいましたが、Y田さんにお誘いいただいて 訪れた涸沢はとても素晴らしいところでした。ぐるりと穂高連峰に囲まれ 圧倒的な威容と景観に”すごいですね”としか言葉が出ませんでした。 北穂東稜は天候もよく快適でものすごく楽しめました。 沢筋を詰めてスカイラインに出た瞬間はやった!という感覚が体にあふれました。 ゴジラの背は少し怖いところもありましたが特に問題もなく高度感と雪と岩を楽しみました。 のんびり宴会もできて、私の涸沢デビューはとてもすばらしい体験となりました。

感想:K井
初めての涸沢に気持ちが高まり、本谷橋まで快調に歩く。テンバまではヒュッテが見えてからが長いという記録があったので覚悟はしていたが、遠く感じた。テント村は空いていてお互いに気を使わない距離を保てストレスなし。
雪トレで頭から滑落しての停止練習は怖かったけど、余りスピードがでずに無事にストップ。使うことがないように祈るのみ…。
夜半、強風で目がさめた。願いが通じたのか準備を始めると風がおさまってきた。今日は別行動のS井さんとここでお別れ。乾麺はぼろぼろだったけど食糧を担いでくれてありがとう。
北穂東稜はY本さんにステップを切ってもらったので腹痛でも楽に高度をあげられた。いよいよゴジラの背に挑む。後続がいないので落ち着いて通過できた。ゴジラを抜けた後の急登は一歩ずつ慎重に刻み、頂上では三人で至福のひとときを過ごした。
無事に下山でき、嬉しくて涸沢小屋のテラスでの祝杯の提案をした処、Y田さんも賛同。ヒュッテとは違う景色・ビールは最高! Y本さん、次はタヌキに会いに行きましょう。
皆さん、ありがとうございました。

5/26~27 涸沢カール滑降 S井
初日は北穂東稜パーティーに同行し涸沢へ。天場作成後、滑落停止を行いました。2日目、快晴の下、天場で北穂東稜に向かうY田さん達に別れを告げ、ザイテングラードを登り白出のコルへ。コルから100メートル程下ったところで涸沢岳と北穂高岳の間の斜面の方に気持ちよさそうなシュプールがあったのでスキーをはきトラバース。カール全景を見渡し余韻に浸った後、タヌキ岩の勇姿を確認しつつ天場まで一気に滑りました。雪はやや重かったものの滑りやすかったです。念願の涸沢カール滑降を好条件下で実現することができ感無量でした。なお下山途中、横尾を過ぎてすぐにK口さんに出くわしました。

5/27~28 K口
27日、9時半くらいに上高地を出発。満開のニリンソウと新緑を愛でながら、ノンビリと横尾まで歩き、涸沢までもタラタラと歩き、15時前に到着。その頃からパラパラと雨に降られましたが気にせず、先発隊と合流し、宴会に突入。
翌日は生憎の曇りのち雨の天気でしたが、めったにする機会のない涸沢宴会山行を楽しめました。