S井とY野で、黒部川の支流 赤木沢を遡行してきました。赤木沢の美しさを聞いて以来、憧れの沢。緑に囲まれた美しいナメ、小滝、大滝、碧い釜に癒されてきました。
8月11日 夜行バスで富山駅→富山鉄道で有峰口→タクシーで折立に到着。10:00am折立から登山開始。太郎平小屋経由し、3:30pmころ薬師峠キャンプ場に幕営した。ザックは沢装備や食料、S井はテント・共同装備も背負い、かなりの重量がであったが、気分が乗っていてわくわくだったせいで、いいペースで登った。太郎平小屋で週間天気を確認すると、天候は下り坂でがっかり。キャンプ場でがぶがぶ酒を飲みながら計画を練りなおした。
8月12日 午前3時すぎテントから顔を出すと星空があった。一気に赤木沢を踏破することにした。雨が降って増水の危険があったら、高天原で温泉に浸かろう。そんな計画で5:00am出発した。日ごろの行いが良いのか晴天に恵まれた赤木沢遡行となる。
黒部の深い山間をぬけ、7:00am薬師沢出合いから入渓した。奥の廊下は水量も豊富で何度か渡渉した。流れの速いところでは足が浮き体が持っていかれそうになる。
赤木沢の連瀑帯に突入すると胸が高鳴るのを隠せない!青い空の下、陽の光と川底の丸い石がキラキラと水面を輝かせ、小滝のシャワーを浴びる。
この日、数組のパーティーが入渓していた。悪天候が予想されていたせいか思ったより少ない。
美渓赤木沢と言われるだけあって、連瀑帯・釜と興奮冷めやまない。
まばゆい緑の草付きに囲まれ、パシャパシャ流れる水音だけの静けさがあった。
碧に輝く釜。釣りを楽しんでいる人も見かけた。魚影を見たが小さい。 この辺のイワナは小さいらしい。釣ってもリリースしなければならない。
登りがいのある滝もあり、さまざまな滝のアトラクションが現れ、飽きることなく突き進む。滝が多いので体力が必要。ランニングで鍛えていて良かった。
トイ状!振り返ると黒部の奥の奥へと来た気がする。いろんな形状を楽しませてくれる沢です。
そろそろ終盤!名残惜しさで?S井は釜へ飛び込み泳ぐ!水はかなり冷たい。
太陽に輝くナメ滝を過ぎると35mの大滝があり、左岸を巻く。
再びナメ床、ナメ滝が連続し中俣乗越に向けてて分岐を左へとる。
水量もほぼなくなり源流の様相となる。そこに、さわやかな風が吹きぬけ草原が広がっていた。
そこには雪渓があり、雪渓から滴り落ちる水滴の一つ一つを見つめ、この水滴が黒部川となっているんだと思うと、あらためて自然の素晴らしさと偉大さを感じる瞬間でした。
赤木沢を快適に遡行し、稜線に出ると黒部五郎岳がドーンと主張していた。 赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳の山脈を眺めながら北アルプスのど真ん中を感じる。
赤木岳→太郎山→薬師峠キャンプ場に戻ったのは3:00pmころだった。10時間で踏破した赤木沢。感無量でした。