2015/9/22 谷川岳 凹状岩壁

M本・他1で谷川 凹状に行ってきました。

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シルバーウィークの谷川。どれだけ混雑しているかと心配しながらの山行。

朝3時に道の駅で起床し、準備をして無料駐車場まで移動。先週に引き続き今日もキレイな星空で天候はいいようだ。しかも連休中なので睡眠時間はたっぷり。珍しく早起きし、正しいスタイルで出合まで歩く。

●アプローチ(4:50~6:20)
出合には5張程度で半分くらいのパーティが準備中。すぐに少し焦ってのスタート。沢を歩いて行くと完全に明るくなり、右岸の岩場を上がって先の斜面を懸垂下降。前には二人組の1パーティのみ。乾いたテールリッジを上がっていけば中央稜基部に着く。先のパーティは南稜テラスに上がるようだ。少し周り込んで取り付きでのんびり準備。

 
●凹状登攀(6:50~10:10)
1ピッチ(Ⅲ+ 30m)
久しぶりのトラバース。前回はもっと悪く感じたが出口の部分も特に問題なく抜ける。折り返して草付きのフェースを直登し、一段上がったところにあるペツルのしっかりとした支点で切る。

2ピッチ(Ⅲ 40m)
左から上がり、そのまま緩いフェースを左上。左のフェースにある中央カンテとの支点で切る。途中支点ゼロだが、特になんでもないピッチ。

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3ピッチ(Ⅲ+ 40m)
ここからが初めての部分。日陰になっている凹状部分の下までだろうとスタート。この辺りから傾斜は緩いが岩が全体的に脆くなりはじめる。丁寧に上がって行き、先を見るとやはり垂壁下に支点らしきものが見える。上がって行くときちんと打たれたペツル。

4ピッチ(Ⅳ+ 30m)
日陰の凹角。少し上がったところには2つのリングボルトが並んで見える。下から見ると寝ているように見えるが、上がって行くとやはり傾斜が出てくる。日陰の部分は特に岩が脆いので丁寧に。手足を置く部分はちゃんとあるが、支点の無さと岩の脆さがポイントとなるピッチで、リードならばプレッシャーだろう。

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5ピッチ(Ⅳ 30m)
小ハングを超えるとのことだが、下からはどう見ても明るい草付きの斜面にしか見えない。とりあえず行ってみようとのことで前のカンテ状を越え、そのまま日が当たる草付きを真っ直ぐに目指す。行ってみると本当に小ハングだった。左から突き当りを右にトラバースしようかと思ったが、足を置く岩が脆そうで素直にハングを乗越。階段状の草付きを上がるとすぐに日の当たる広いテラス。後続もいないようなので、崩壊箇所を見ながら少し休憩。

6ピッチ(Ⅳ 40m)
崩壊部分。右から上がるという情報があったが、すぐ右の草付きのルンゼかその右のカンテか、さらにその右か分からない。結局リードはテラスから右にトラバースしカンテに上がり、そのまま直上して行く。後続するがカンテに上がる部分が微妙で悪い。その後のカンテ上にも支点はなく岩もザレていて、そんなに登られてはいないようだ。上部テラス手前に来ると左のルンゼ側からくる踏み後があったので正しくはそっちから上がるのか?

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7ピッチ(Ⅲ 15m)
草付きを一段上がると前には最後のすっきりしたフェースが広がる。一段下のしっかりした灌木を支点に切る。

8ピッチ(Ⅳ+ 40m)
一段上がった先にはフレーク状のフェースが見える。手前のフェースもそれなりの傾斜があるが支点はないので丁寧に。上部のフェースはこれまでと違いハーケンが連打され、持ってきたカムも出番なし。右側から一段上がり、フレーク状の岩をレイバックで。左のフェースにも足がしっかりかかるために割りと安心して上がることが出来る。最後にピリっとしたピッチが出てきて面白い。ここを抜けて一段上がると尾根上の終了点。

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・カムは必要なし
・ペツルの支点がピッチ毎にあり、どこで切ればいいかはっきりしています
・中間部分の岩は全体的に脆いので丁寧に確かめながら(落石注意)
・崩壊部分のピッチをどう上がるかがポイントかも

すぐに右側の中央稜方面へ移動開始。尾根上の踏みあとはしっかりしているが左側はスッパリと切れているため要注意。ロウソク岩左下のクライムダウンもフィックスを使って丁寧に。その後は広い衝立の頭で大休止。快晴の空の下、上部はもう紅葉が始まっていてキレイだ。

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●中央稜下降(10:50~13:15)
中央稜を下降する。3ピッチ目のテラスまではロープ1本で下降。はじめの下降でいきなりロープがスタックするが丁度上がってきたパーティに外して頂く。その後も細かく下降して行くが、上がってくるパーティがいないのと時間的にも天候的にも余裕があるので焦らずゆっくり。最後にちょっとハマったがなんとかクリアして中央稜基部に到着し、他には誰もいない静かな岩場で大休止。

●衝立基部~出合まで(13:35~14:50)
乾いたテールリッジをのんびり下降。最下部にもキレイなロープがずっとフィックスしてあり、ロープを出す必要がない。右岸の斜面を登り返して先の岩場をクライムダウン。すぐ下の広い岩の上で快晴の空の下、寝ながら休憩。ダラダラ歩くと出合が見えてくる。