連休の一日があいたので新会員のKさんから雪訓の要望があったことを思い出し、YAさん、YTさんも誘い雪訓山行を企画した。
場所は近場で雪があり初心者でも安全な宝永火口とした。4月末に富士宮新五合目までスカイラインが開通しておりアプローチも楽ができる。
3〜4日の好天に雪があるかが問題だったが、4月後半の低温に期待した。
5:15新五合目⇒6:30宝永第1火口=雪訓=10:00宝永火口西側の尾根上(2,640)⇒12:40(3,150) ⇒13:00御殿場口七合五勺(3,090)⇒13:50宝永山⇒15:20新五合目 横浜駅に4日夜集合し富士山に向かう。 スカイラインは夜間通行止めとなっていたがゲートが開いていたので自己責任ということでそのまま登り、 0時前に富士宮口新五合目に着き仮眠する。 連休最終日でスカイラインも開通しているので朝から車と人が多いなか準備を整え、宝永火口に向かう。 雪は七合目より上部に行かないと無く六合目からのトラバースでも沢沿いに雪があるのみで心配したが、 火口を覗くと西側にはそこそこ雪がついており、上部まで雪面の続く斜面で雪訓を行うことにした。 バケツを掘って荷物を置き、キックステップから始める。表層5cm程新雪でその下に氷の層があり適度な硬さだった。 直登下降、トラバースの練習後滑落停止(基本姿勢、仰向)を行った。 次に滑落停止(仰向、前向き)、キックステップ(斜登降、円)を行う。 その後ハーネスとロープを付け、スタンディングアックスビレイ、腰がらみビレイ、コンテ等ロープワークを行い、 ロープを解いてからそのまま雪面を尾根まで詰め登った。 この時点で10時とまだ時間もあり、宝永山と反対側の尾根に上がっていたため、 キックステップの実践として火口を一周して宝永山を目指すこととする。 火口の上端はすぐそこに見えるが標高3,100mで結構遠い。ところどころガレのある雪面にステップを切っていく。 Kさんは5,700mまで登ったことがあるとのことで快調に登っていた。 火口上端を回りこむと須走り側に広大な雪面が広がる。薄靄がかかっていて海は見えなかったが富士山の大きさを感じさせる。 雪も緩んでいたので、宝永山に向けて一気に駆け下りる。 今日は気温も高かったようで宝永山から火口を見ると表層の雪が融けてなくなり、火山灰の地肌をさらしていた。 やはりこの時期では少し遅いようだが、所定のメニューをこなすことができ、いいタイミングで山行ができたと思う。 (YY記) YAさんの感想 しばらくぶりにやったのですがやはりきちんと訓練しておかないと、だめだと実感しました。 コンテは初めて実践してみましたがなるほどと思いました。 とはいえ、実地で使うことは技術的に無理ですが、知識として勉強になりました。 キックステップ誉められるレベルになりたいものです。 Kさんの感想(雪訓について) 雪上歩行のバランス感覚がいまいち自信がなかったのですが、キックステップの練習を通して足を置くコツが分かりました。 一歩一歩意識してやれれば、うまくいくのですが、少し気を抜くとズルと行ってしまうことが多々ありました。 ?同じ雪でも雪質で歩き方も変わってくるようで、難しいですね。 (追記) 富士山はとても好きになりました。 YTさんの感想 雪上トレーニングは、初めて山岳会に入った7年前に一度富士山でやったきりでしたので、このたびトレーニングでき大変勉強になりました。 雪山での基本動作を忘れていて足場を作るバケツ掘りも遠い記憶を思い起こし、 一つ一つの動作を確認することができました。 雪上歩行にも慣れていませんが、基本動作をきちんとできるようにしたいと思います。 宝永山外輪は、見た目よりハードでしたが、歩行時間が短いせいか筋肉痛にはなりませんでした。 呼吸が苦しかったのと寝不足や高所に弱いせいもあってか頭痛にも悩まされましたが、 雪を踏みしめる感覚が気持ちよく、特に下山は雪がふかふかな斜面で スケートのように足を運んだのはとっても面白く、初めての体験でした。 もっと雪とたわむれていたい気持ちでした。 |