湯檜曽川本谷

2010年7月31日〜8月1日


うなぎ淵は泳いで通過する

 今年は久し振りに夏らしい夏になった。 暑い時はやはり沢ということで昨年雨で敗退した湯檜曾川本谷にリベンジすることにして、 昨年のメンバーのFさん新会員のKさんと土合に向かった

 今年は残雪が多く時期が早いのでスノーブリッジの状態が気になるが、あったら考えようと早出ちする。 朝靄の中、登山道を快調に飛ばし、武能沢出合で沢靴に履替え、ゴルジュに突入する。 まだ日はあたらないが空は青い。今日は楽しくなりそうだ。

 岩魚止めの滝は新しいフィックスべた張りで難なく越し、広くて美しいナメを越え、右に折れるとウナギ淵。 そのまま泳いで越える。 ゴルジュを進み十字峡へ。 抱返沢のスラブ滝からの飛沫が朝日に輝き、思わず見とれてしまう。 釜、ナメ、滝を快適に越えて行くと抱返り滝。1段上がって左から巻く。 その上も釜、ナメ、滝が続き、飽きることが無い。 スノーブリッジも出てきたが左側の草付を簡単に越せた。 コゴミもあったがすでに開いていて少し遅かったようだ

 三条の滝(左下の写真)の釜でクールダウンし、昨年登った七つ小屋沢を分けて、本流を進む。 ゴルジュの中に連続する滝、ナメを楽しく越えていくと10m垂直の滝だ。 3人で滝を眺め、当然のようにシャワーのルートへ。 Kさんが水流裏側の左上バンド(右下の写真)に向かい、流れを左に抜けて直上する。 間単に登れてシャワーを楽しめる良い滝だ。 続いて赤い2段の滝。 下段は問題無さそうだが、上段は厳しそうなので素直に右から巻く。


 小さな滝を越えていくと大滝(右の写真)が見えてきた。 落差はあるが、途中で折れて下段は傾斜も無いため、威圧感はそれほど無い。しかし水量があり気持ちが良い。 下段を快適に登り、中段のテラスへ。 ロープを出して左のフェースを越え、そのまま草付の踏み跡を落ち口にトラバースした。

 大滝を越えれば悪場も終わり安心だ。 さらに続くナメ、釜、滝(左下の写真)を楽しみながら二股を目指す。 テントサイトが少なく、先行者のトレースもあったので心配したが、先行者は日帰りだったようで快適なサイトを確保できた。

 夕立に備えタープを張り(右下の写真)薪を集め、のんびり今日の行程を思い返す。 本流らしい水量の中、ナメを連続させ、飽きることの無い良い沢だ 3時過ぎから雨が降り出し、一時激しく降るが増水することも無く快適に過ごすことができた。 雨の中、後続パーテイが上がってきて、結局この2パーティで二俣の夜を過ごした。



 翌日は高曇り。 1ピッチ樹林の中の滝を越えていくと、次第に周囲が草付に変わり奥の二俣に着く。 左に行けば藪漕ぎが少ないようだが本流をつめた。 水がかれてからもトレースを辿り、20分ほどの藪漕ぎで池糖の広がる朝日岳に着いた。 朝日からは2ピッチで白毛門を越えた松ノ木沢の頭まで。 高曇りのおかげで助かったが、最後の下りはやはりきつかった。 東黒沢に思わず飛び込んで火照った体を冷やし、無事に山行を終了した。 (記YY)

7月31日
土合5:00〜6:35武能沢〜8:10うなぎ淵上〜10:00三条の滝〜13:30二股(泊)

8月1日
二股6:30〜7:30奥の二股〜9:30朝日岳〜14:10土合


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