20140712-13 北岳バットレス

IMG_1820

メンバー:K野-M本、N田-U島

金曜夜に出発し、ガラガラの芦安駐車場に着く。
仮眠していると後から合流したメンバーから林道が不通との情報を得て、急遽奈良田に2時間かけて移動。結局を広河原を出発したのは8:30頃。
ビバーク予定のため、はじめから水を3L汲んで歩きはじめるが、みんな寝不足。
天気は大変良く、夏本番だ。二俣手前から雪渓となり水を補給しアイゼンで上がる。(11:30)

さらにゆっくり上がると雪渓右手に何本か沢が入る。(13:00)
一番手前のバットレス沢左手の尾根の踏み跡を上がるが、傾斜もありバテる。
さらに上がると下部岩壁が見えてくる。ここまで結構時間がかかった(約1時間)。bガリーは見たところ雪渓もしっかりしていて問題なさそう。ハーネス等を付け、唯一まともなアイゼンを履いたK野がリード。ロープをフィックスし、セカンド以降もなんとか上がり、やっと下部の岩場に取り付く。

下部岩壁 bガリー大滝(16:00-17:30)

1ピッチ目
不安定な取りつきでクライミングシューズに履き替えてリード。まずは正面の茶色い簡単なクラック状を一段上がり、さらに前のフェースを上がる。
2ピッチ目
前のフェースの続きをセカンドで。上部は草付きのバンドとなっており、ここでロープを解く。

そこから一段上がり、左側のはっきりした踏み跡をトラバース。cガリーのガレ場を渡るとすぐにビバーク地点に着く。四人ではちょっと狭いが食事をとり、20:00頃就寝。

3:30に起床。天候は曇り。下の尾根を見るとこちらに上がって来るヘッ電がいくつか見える。軽く食事をして出発。すぐ奥は岩場となりロープを出す。
アプローチシューズのままセカンドで行くが、一段上がってからも右奥へのトラバースはなかなか悪い。もう一ピッチ、前のルンゼ状をリードし、左に少し上がると広いテラス。

バットレス 第四尾根(5:30-8:00)

1ピッチ目(Ⅳ)(M本リード)
前のクラックからリードで上がる。見た目ほどは悪くなく、キレイなクラックに足を突っ込みながら。一段上がると前には広いフェースが広がる。簡単に上がったところで適当にピッチを切る。

2ピッチ目(Ⅲ)(K野リード)
前には大きな三角の岩が見える。リードはフェイスを左側から上がり、上のバンドを右奥に進みピッチを切る。

3ピッチ目(Ⅲ)(M本リード)
岩を回り込んだところからリードでスタート。前のフェースをグイグイ上がると景色も開け、上部は少しリッジ状になってくる。さらに伸ばして安定した第二コルまで。前にはつるんとしたフェースがある。

4ピッチ目(Ⅳ)(M本リード)
前のカッコイイフェース。ここが核心とのことでリードさせてもらう。確かに一段上がると細かい。右のリッジに手ををかけながら正面を上がる。さらに上がるとリッジも立ってきて、大変気持ちがいい。一番奥の懸垂支点で切る。

5ピッチ目
50mロープ一本で真下に10mほど下降。
次のピッチでロープが足りなくなると言われるが、やはり少し下の安定したテラスまで降りる。ここから雨が少し落ちる。

6ピッチ目(Ⅲ)(M本リード)
雨はどうやら降り止まない感じ。急いで前のフェースを枯れ木テラスまでリードするが、やはり最後にはロープが足りなくなり、ビレイヤーに少し上がってもらう。ここから見た景色は絵になる。天気が良ければゆっくり登りながら、いろいろ写真なんか撮りたいところ。

7ピッチ目(Ⅲ)(K野リード)
雨は止まない。K野リードで左にトラバースして行き、解除の声。
後続するが上側のエッジを掴みながら行くと安定する。岩は完全に濡れている。

8ピッチ目(Ⅳ)(M本リード)
前のルンゼをリード。乾いていれば快適だろう。
緊張しながら一段上がり、その上もカムを使いながらA0で。一段上がるとやっと一息。その上も苔気味でイヤらしく、最後は右から抜けて終了。

飲み食いしてロープをしまい、靴も履き替える。雨は本格的になりカッパ上下を着る。
前の草付きの斜面を踏み跡に沿って上がり、20分ほどで登山道に出て、すぐに山頂。
その後も下山までずっと激しい雨が続いた。

感想
初めての北岳だったが雨のために眺望もなく残念。
ルート自体はとても簡単だが、雪渓からのアプローチや高所でのクライミングはシーズン初めのいいトレーニングになる。