20180818-20 北鎌尾根(貧乏沢経由)

「夏は北鎌尾根はどうかな」という話を山の友人としていました。
問題はどこから入るかということで、当初湯俣を考えていましたが、7月に湯俣温泉へのつり橋が崩壊し、またS井2名がトレーニング不足で体力的に不安があったため断念。メンバーは全員北鎌尾根は経験していましたが、貧乏沢経由で行った人はいなかったので、では貧乏沢ということになりました。

1日目: 中房温泉~燕山荘~大天荘


燕山荘まではツアー客も多く、登山道は終始混雑していました。


本日は快晴なり。北鎌尾根も良く見え、翌日歩くルートを視認。


1日目は大天荘で幕営。着いて早々に入山祝い開始です。隊長のK林くんは、ワインとウィスキー合わせて2Lを持参し、相変わらず攻めのドランカーです。

 

2日目: 大天荘~大天井ヒュッテ~貧乏沢~北鎌沢右俣~北鎌尾根~槍ヶ岳~槍ヶ岳山荘


まずは貧乏沢を下ります。入口は、大天井ヒュッテから20分弱歩くと右側に目印がありました。


沢を約850m下ります。水が結構流れているところもあり、右へ左へ、たまに巻道もありつつ2時間弱辛抱強く下りましたが、さすがに足に来ました。


天上沢に出ると広い河原が続きます。20分ほど上流に歩くと、右手にはっきりと、登る北鎌沢が見えてきます。


北鎌沢右俣を登ります。先ほど下った貧乏沢を登り返す感じです。所々2級くらいの岩登りが出てきます。今回、右俣は結構上まで水が出ていましたので、水分の補給が出来ました。通常は、水の補給は右俣と左俣の分岐までと考えたほうが良いとのことです。


約600m北鎌沢を登って、北鎌のコルに出ます。大体テント2張くらいのスペースがあります。


P8、P9を通って、まずは独標を目指します。


独標のコルに上がる手前です。ここはザレ場を大きく下った後、このようなザレ場をまた登り返してコルに出ましたが、上の稜線からコルに降りられたかなと思います。ここのルートファインディングが北鎌尾根上で唯一気になった箇所です。


独標手前のコルです。ここから右側の巻道ルートを辿ります。


ネットの記録でもよく見るコの字の岩場の通過です。荷物が大きいと上の岩に引っ掛かりやすいかな。


独標後半の岩場です。クラックにお助けスリングが付いていますが、左側の岩のフェースからクラックを少し巻くように登ったほうが登り易いかも。


独標に上がると、槍が近く見えます。ここからは基本は稜線上を歩きますが、今回は巻道を使うことが多かったかな。


P15から北鎌平に向かいます。


北鎌平に到着。大槍はもうすぐ。


大槍が迫っていますが、疲労もピークに達しています。隊長はペースが変わらず、さくさく登って行きますが、S井2名は結構ヘロヘロ。


大槍の登りの出だし。左から行けば踏み跡があるのですが、隊長は「正面から行っても変わらないな」と、敢えて正面突破です。


続くチムニーでは、前パーティーがつかえていたので、我々は右ルートから巻き、その後、左に行けば楽な踏み跡があったのですが、隊長の意向でそのまま古いスリングが2本掛かっている正面の岩を逆く、くの字に登って山頂に出ました。


何とか山頂に辿りつけて記念撮影。久しぶりの12時間を超える行動時間でした。


槍ヶ岳山荘のテント場にテントを設営し、ビールで乾杯をした頃には、素晴らしい雲海に沈む夕日を見ることが出来ました。

3日目は東鎌尾根経由で中房温泉に戻る予定でしたが、皆結構疲れてたので、無理せず槍沢を下って上高地に下山しました。

今回自分にとっては11年ぶりの北鎌尾根でしたが、このルートはずばり、体力勝負!!だな、というのが感想です。事前の体力トレーニング不足を反省しました。。。