2022.04.9.10西穂西尾根

数年前私は厳冬期の西穂岳山頂に立っていた。その日は晴天で穂高連峰や笠ヶ岳が綺麗に見えていた。ただ風が強く極寒の中長く居られるような場所ではなかった事は確かだ。

山頂から景色を眺めていると北側の斜面から這い上がってくる人影が見えた。ダブルアックスで如何にも雪稜を登っている感が見て取れる。明らかに登山道ではない。自分が歩いて来た道との違和感を覚えたのは事実だ。その日依頼何時かは西穂西尾根と頭の片隅にずーと残っていたが今回とうとう実現した。今回同行して頂いたKさんありがとうございました。

稜線を歩いている所を岐阜から来ていた重さんが撮ってくれていました。

 

新穂高登山口からスタート、ロープウエイ乗場で殆どの登山者はいなくなる。そこから先は私達とBCの方、特にこの日はBCの方を多く見かけた。所々雪の切れ間があり板を外さなくてはいけないので大変そうに見えた。私も来年は少し早い時期にBCで来てみたい。

暫くすると穂高平小屋が見えてきます。ここでトイレをすまし、アイゼンを付け雪稜の準備をします。

小屋前に広がる旧牧場後の雪原を抜けます。

暫く歩くと左側に尾根が見えてくるので取り付く。時間も遅く気温も高かったので、何度も踏み抜いてしまう。踏み後を行ってもザックが重いせいでどうしても踏み抜き地獄にはまる。

1956地点小ピークで休憩。取りつきからここまで急登の連続。

右側を見ると遠くにロープウエイ。下山時これを乗った時にはつくづく文明の力は使うものだな!と思った。

この先が2343mのピーク。今回はピークでテント泊です。風もなく寒くもなく快適でした。

翌朝テントを畳み、第一岩峰へ ここは予定通り左から

第二岩峰は左から入って右に抜ける

左を見ると笠ヶ岳のモルゲンロートが始まっています。今登っている斜度が解ります。

右側を見ると、これから向かう西穂高山頂や独標山頂に人が見えます。

ジャンクションピークです。東側斜面から日差しが来ます。

先にみんな大好きジャンダルム!が見えます。そしてこの先を進んで少し右へ下った所にひと張り張れる良い幕営地がありました。絶景ポイントです。次回はここに張ろうと決めました。

先程ひと張り張れる場所で幕営していたパーティーです。2738mのピークにいます。

 後ろを振り向くと槍の頭が見えます。

西穂の山頂がみえました。この稜線を右に巻きながら上がっていきます。

こちらも重さんが撮ってくれていました。

左に穂高を見ながらこの斜度を上がって行きます。

最後の急登直下に岩塊が出てきます。この岩塊は右から行きます。

西穂山頂に付きました。登って来た西尾根ルートです。私たちが歩いた所はトレースが見えます。

西穂山荘で名物西穂ラーメンを食べてロープウェイに向かいました。

最後に荒神の湯で汗を流してサッパリして帰路につきました。

 

コースタイム

1日目 7:30新穂高登山口 8:40穂高平小屋 9:20西尾根取付き 11:001946m 11:40ゴロゴロ岩 13:00 2343m幕営地

2日目 2:30起床 4:45幕営地 5:15第一岩 5:30第二岩 6:30ジャンクションピーク 6:50 2738m 8:00山頂 9:50西穂山荘

このコースは日帰り軽装備の方が楽に歩けるのは間違えない。

そして終わって見て冷静に考えると、私の思っていたイメージ雪稜とは少し違っていた。次回は厳冬期に再度チャレンジです!