鳥帽子沢奥壁南稜20220917

谷川岳鳥帽子沢奥壁南稜に会メンバー3名で行って来ました。メンバーはKさん、Uさん、私Iです。元々はこのシルバーウィークは北アルプスのクラッシックルートを3人で行く予定をしていましたが、台風14号の影響で中止となり谷川岳に転進です。

4ピッチ目 6ルンゼ寄りに直上する所です。今回60mダブルだったので全部で5ピッチでいきました。因みにトポ図だと7ピッチです。

一ノ倉沢入口 朝からいかにも魔の山(世界一死者数の多いい山)感を醸し出している。前日から曇り空、天気予報でも本日午後から雨の予報になっている。大型台風も近づいており果たしてどこまで行けるのやら。

深夜谷川岳ベースプラザの駐車場は入場禁止でしたので、下の野外駐車場へ停めました。40分ほど歩いて一ノ倉バス停横でテント泊am2:00に就寝 翌朝4:00に起床し5:00出発 約2時間睡眠

一ノ倉沢出合から沢沿いをテールリッジまで向かう、春先であれば雪渓の上を歩いて行けるのだがこの時期は沢を高巻きしながら行きます。

一旦ここを懸垂で下り沢を渡って左上に直上する。写真の真ん中あたりに先行パーティーが見えます。今回は私達を含め4パーティしか会いませんでした。

テールリッジを暫く登って振り向くと朝日が顔を出してくれました。台風が近づいているのに有難いです。

南陵テラスに7時過ぎに付き1ピッチ目チムニーを上がった所。チムニーは出だしの岩が磨かれてツルツルです、足を広げてステミングで上がります。

2ピッチ目 このまま真っ直ぐ行きバンドに出たら左へ行くとテラスがある。ここを誤って右に行くと詰まるので注意が必要です。

3ピッチ目終了点 草付きを登り、くの字に切れ込んだ岩を回り込むと終了点がある。

4ピッチ目 6ルンゼ寄りに真っ直ぐ直上し途中で切らずに最終ピッチのテラス迄行く。本来は途中で切って馬の背リッジに上がる所、今回はルンゼよりに直上し最後の方で馬の背リッジに乗りました。途中にハーケンはあるので問題ないが最後のバンドに上がる所は手が無く、A0も出来ない所ですので注意が必要です。

最終ピッチ 真上に見える草付き右側のちょっと飛び出している岩が終了点 この時点で9:40分 この調子で行くと早い下山になり、どこに行くかな~などと考えていた矢先に事件は起きました。

因みにこのピッチは濡れていると厄介なようですが、今回全く濡れていなかったので快適に登る事が出来ました。

私が最終ピッチの終了点に付いてセルフを取って下を覗きこむとUさんが丁度後続パーティーを助けに行くところでした。なんと後方パーティーのリードが登れなくてお助けロープを出して欲しいとお願いされたそうです。

Uさんにその時の状況を聞くと「下からロープを下ろして下さい」コールがあり、今回60mと長いロープでしたのでビレイヤー側のロープを引き出して、マスターポイントにインクノットで固定、そのロープを使って懸垂で下りたそうです。助けられた人はぎりぎりの状態で待っていたそうです。登り返しはマイクロトラクションを使って登り返しています。どうやら途中で「ルンゼルートに来ないで直に馬の背に上がった方が良いですよ」。と忠告したのについて来てしまったようです。以上事故に繋がらなくて良かった一面でした。

登り足りず鳥帽子岩へ2ピッチ登りました。

と言うのは冗談で、確かに2ピッチ登りましたが懸垂場所が解らなく鳥帽子岩の方へ上がったり、笹薮の中で別の懸垂支点を見つけたりで右往左往する事になりました。先程の救出劇で懸垂場所のイメージが変わってしまったのかも知れません。

暫くして懸垂支点を見つけて下って来た所です。 6ルンゼ懸垂では無く同ルート懸垂で下りました。登りの際はこのロープ沿いに上がった感じです。

この後、前のパーティーから色々問題がでて、懸垂下降を長い事待つことになりました。

南稜テラスには下りずに鎌形ハング下、南陵フランケダイレクトルートの方に下る。その後テールリッジの方迄何度か懸垂でトラバースして下山しました。

 

感想

テールリッジまでのアプローチは沢登や岩登などの歩きがあり、春先の雪渓の上を歩くのとは違いバリエーションに飛んで別の意味で楽しめました。

南稜ルートはKさん,Uさんは何度も来ているので、今回は私の方で全ピッチリードさせて頂きました。ありがとうございます。予想に反して天候も良く快適に登る事が出来ました。

帰りによった嵐山PAでカツカレーを30分以上待たされて、今日は本当に良く待つ日だな〜と思いました。カレーでこんなに待たされるとトラウマになりそうです。